大腸・直腸がんの体験談

悩みや不安を抱えたときにどのようにがんと向きあえばよいのか。
自分らしくがんと向きあう患者さんやご家族の体験談・メッセージなどをご紹介します。

みなさまの
体験談
家族
  • がんの治療を終了

大腸・直腸がん 32歳 女性 

普段から病院にかかっていたので、がんと診断された時はびっくりしました。それと同時に母に知られないようにとどう接したら良いかと考えました。普段からがんにたいする恐怖心を持っていましたので先生にも告知しないようにお願いしました。本人は、もしかしたらという思いもあったようでしたが、付き添っている時は、出来るだけ明るい話題をこころがけるようにしました。入院するのを最初いやがっていましたが、少しでも体が楽になるからと体力を付けることが第一だと励ましました。幸い痛みはともなわずそれが唯一救いでした。

がんと診断されてからわずかの間に、起き上がることが出来なくなり痩せていきました。普段から神経質で便秘がちだったため寝込んでからも便が出ないと神経質になり浣腸薬をもらい少しでも通じがつくと気が落ち着くようでした。でも介護してもらうことに遠慮があったのでしょうか下剤をかけるときなど汚れるから自分でするといったりしました。まだ若く意識もはっきりしていたこともあったようです。

入院してわずか一週間足らずで亡くなりました。私と数時間前までおしゃべりをしていたのに。でもその日父と交代になる少し前に母は私にすっかり世話になってしまってとお礼を言ったのです。この最後の言葉は8年しか生活を共にしなかった私にくれた母からの最高の宝物となりました。体力の消耗も激しくがんそのものの治療を受けることもなかった母でしたが長く闘病生活がつづいたら精神的にもたなかったのではないかと年中病院にかかっていたのにどうしてと思うこともあります。今のように告知が普通に行われていなかったことは私達にとっては救いでした。

勇気づけられた言葉、場面

家族での看護体制をきめ、出来る限り自然に振る舞い少しでも楽なように介護を心がけ、一番うれしかった事は、親族の方たちが介護のサポートをかってでてくれたことでした。また築地のがんセンターに相談窓口があること、そこに予約をいれてくれたこと主治医の先生が今までに経過を書いて持たせてくれたこと。そしてがんセンターの先生によい治療方法があればとの一文が添えられていたことを聞いたとき。

-実家の父が東京に住んでいる叔父に話してがんセンターに相談窓口があると教えられた。

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