血液がんと悪性リンパ腫って?悪性リンパ腫の基礎知識

ここでは、血液がんの中の悪性リンパ腫についてご紹介します。

悪性リンパ腫は白血病、多発性骨髄腫よりも発症患者数が多い

2021年の人口10万人あたりの発症患者数は、白血病が11.8人、多発性骨髄腫が6.2人であるのに対し、悪性リンパ腫は29.5人で、血液がんの中では最も発症患者数が多い病気でした1)。ただ、種類がとても多く、マントル細胞リンパ腫(MCL)のように患者数が少ない(MCLは悪性リンパ腫の3%程度)2)病気も多く含まれます。

悪性リンパ腫はホジキンリンパ腫と
非ホジキンリンパ腫に大別される2)

悪性リンパ腫は、特徴的な細胞をもつホジキンリンパ腫と非ホジキンリンパ腫に大別されます。また、非ホジキンリンパ腫は、白血球の中のリンパ球T細胞B細胞NK細胞)のいずれががん化するかによって分けられます。なお、日本では悪性リンパ腫の約9割が非ホジキンリンパ腫であり、非ホジキンリンパ腫の中ではB細胞リンパ腫が多くを占めています。
悪性リンパ腫に共通する症状は、リンパ節れやしこりです。進行すると、倦怠感や発熱、体重減少、大量の寝汗といった症状もみられます。

悪性リンパ腫の分類

悪性リンパ腫はホジキンリンパ腫と非ホジキンリンパ腫に分けられます。約9割は非ホジキンリンパ腫とされています。ホジキンリンパ腫であれば病理検査で特有の細胞を確認されます。また、非ホジキンリンパ腫はB細胞リンパ腫とT細胞リンパ腫・NK細胞リンパ腫に分けることができ、非ホジキンリンパ腫の中ではB細胞リンパ腫が多く、マントル細胞リンパ腫はB細胞リンパ腫の一つです。

一般社団法人日本血液学会 編:造血器腫瘍診療ガイドライン第3.1版(2024年版)より作成

同じ悪性リンパ腫でも進行のスピードはさまざま

同じ悪性リンパ腫でも、病気の進行の速さが異なり、三つに分けられています。以下に、代表的なものを示しました2)

悪性リンパ腫の悪性度/進行のスピード

悪性度/進行のスピード注) B細胞リンパ腫 T細胞/NK細胞リンパ腫
低悪性度(インドレント)
年単位で進行
濾胞性リンパ腫
MALTリンパ腫
リンパ形質細胞性リンパ腫
マントル細胞リンパ腫(MCL)
成人T細胞白血病/リンパ腫
(くすぶり型、一部の慢性型)
中悪性度(アグレッシブ)
月単位で進行
びまん性大細胞型B細胞リンパ腫 末梢性T細胞リンパ腫・非特定型
節外性NK/T細胞リンパ腫・鼻型
高悪性度(高度アグレッシブ)
週単位で進行
バーキットリンパ腫

注)一般的な進行のスピードであり、それぞれの病気には進行がゆっくりなタイプや速いタイプが存在します。

一般社団法人日本血液学会 編:造血器腫瘍診療ガイドライン第3.1版(2024年版)より作成

  • 国立がん研究センター:がん情報サービス がん種別統計情報.
    https://ganjoho.jp/reg_stat/statistics/stat/cancer/index.html [2025年6月30日アクセス]
  • 一般社団法人日本血液学会 編:造血器腫瘍診療ガイドライン第3.1版(2024年版).