よくある質問疾患に関するQ&A

Q1

マントル細胞リンパ腫(MCL)の原因は何ですか?

マントル細胞リンパ腫(MCL)は、遺伝子の異常により細胞が異常増殖する、血液がんの一つです。染色体転座により、サイクリンD1が過剰に発現することが共通して認められる遺伝子異常ですが、それ以外の遺伝子異常も関与しており、すべての遺伝子異常ははっきり分かっていません。

Q2

がんなので、遺伝しますか?
家族も検査を受けたほうがよいでしょうか?

マントル細胞リンパ腫(MCL)の方には、細胞に特徴的な遺伝子の変異がみられることが分かっていますが、これは後天的な遺伝子の変異で、遺伝ではありません。他のがんではある特定の遺伝子の変異を生まれつきもっていることで、がんを発症しやすいということが分かっていますが、MCLでも同様であるかは明らかになっていません。ご家族がMCLになったという理由だけで、MCLの検査を受ける必要はないと考えられます。

関連ページ

生検・骨髄検査
Q3

進行すると、どのような症状が出ますか?

マントル細胞リンパ腫(MCL)の主な症状として、リンパ節やリンパ系組織のれやしこりがありますが、進行するとその数が増えたり大きくなったりすることがあります。また、「B症状」と呼ばれる全身症状が認められます。リンパ節以外の臓器にがん細胞が広がると、それに伴う症状もあらわれてきます。

リンパ節やリンパ系組織の腫れ・しこりが増える、大きくなる
B症状と呼ばれる全身症状があらわれる
発熱、体重減少、大量の寝汗(盗汗とうかん
がん細胞が広がった臓器であらわれる症状
骨髄:血液細胞の減少による貧血、免疫力の低下、出血
消化管:吐き気、嘔吐、食欲不振、腹痛
中枢神経:頭痛、めまい など

関連ページ

MCLの症状
Q4

完治の見込みはあるのでしょうか?

マントル細胞リンパ腫(MCL)は一般に完治は難しく、基本的に治療しながら付き合っていく病気だといわれています。しかし、近年新しい治療薬の登場によって、病気の進行を抑えることが期待できるようになってきました。これらの治療選択肢も踏まえ、患者さんの年齢や全身の状態、がん細胞の広がりなどを考慮して治療を考えていきます。

Q5

検査の結果が出るまで時間がかかるので、
病気が進行しないか不安です。

リンパ節骨髄から組織をとって詳しく調べる生検骨髄検査では、特殊な機器を使って染色体や遺伝子を調べるため、結果が出るまで時間がかかる場合があります。ただし、これらの検査はマントル細胞リンパ腫(MCL)の確定診断には欠かせない検査で、治療方針を決定するために重要です。なお、病状によっては主治医の判断で、確定診断前でも治療を開始することがあります。気になる症状があるなど、不安がある場合は主治医に伝えてください。

関連ページ

生検・骨髄検査
Q6

予後因子とは何ですか?

予後とは病気や治療などの医学的な経過についての見通しのことで、予後因子とはどのような経過をたどるかを判断するための要素です。具体的にマントル細胞リンパ腫(MCL)の場合には、年齢や全身状態(パフォーマンスステータス)、LDH(乳酸脱水素酵素)、白血球の数の四つの因子をもとに、予後を調べる方法が知られています。また、Ki-67というタンパク質はがん細胞が増殖する能力をあらわすことが分かっており、MCLの場合もこの値が予後因子の一つと考えられています1)

※全身状態の指標の一つで、日常生活の制限の程度を示します。PSと略されます。

  • 一般社団法人日本血液学会 編:造血器腫瘍診療ガイドライン第3.1版(2024年版).
Q7

再発はしますか?あと何年くらい生きられるのか、心配です。

マントル細胞リンパ腫(MCL)は治癒が難しいリンパ腫であるといわれています。しかしながら、近年、研究が進み、治療選択肢が増えてきました。治療薬は日進月歩です。 治療の選択肢が増えると、生存期間も延びることが考えられます。「再発するかもしれない」「あと何年生きられるだろう」と不安なことが多いとは思いますが、主治医とよく相談して、最良と考えられる治療法を行って、前向きに治療に取り組むことが重要と考えます。