どんな治療がある?マントル細胞リンパ腫(MCL)の
治療の基本的な考え方

マントル細胞リンパ腫(MCL)と診断された場合には、がん細胞(病変)の広がりやタイプ、患者さんの年齢や全身の状態、合併症などから治療方針が決定されます。MCLは、臓器にできるがんのように手術で取り除くことはできないものの、がん細胞を排除するためのさまざまな治療法があります1)

診断後の初回治療を決める際には

病期(ステージ)は? 
限局期か、進行期かで判断

MCLは病期(ステージ)によって治療の選択肢が異なります。病期は病変の数や広がり方によって診断されます。大きくは、病変が体の一部に留まっている「限局期」か、複数の場所にあるか全身に広がっている「進行期」かによって治療が分かれます。

造血幹細胞移植が可能か? 
年齢などで判断

MCLでは「造血幹細胞移植」という治療が一つの選択肢になりますが、実施可能かどうかは年齢や全身状態(日常生活への制限を含む)、合併症などによって判断されます。特に年齢はポイントになり、造血幹細胞移植が可能な目安は65歳以下とされています。

すぐに治療が必要か? 
病型(タイプ)などで判断

MCLの一部には、進行が遅いタイプがあります。その場合、すぐに治療を行わずに経過観察が行われることがあります。

関連ページ

MCLの経過

複数の選択肢がある場合は?
最終的には病気の進み方などによって
主治医と患者さんの話し合いで判断

複数の治療選択肢がある場合、病気の進み方を予測しながらいずれの治療が適しているか考えることがあります。また、患者さんがどのようにこの病気と向き合っていきたいか、日々の生活をどのように過ごしたいかなどの希望を聞いて治療を決めていきます。

MCL患者Aさん(60代女性)

診断後の治療を決める際に

Aさん:
治療を行う医療機関では、この病気について主治医から詳細に説明を受けました。マントル細胞リンパ腫(MCL)が再発しやすいことは事前に調べて知っており、主治医からも同様の説明を受けましたが、「難しい病気ですが、このような治療があるので頑張りましょう」と話していただけたことが心強かったです。
MCL患者Bさん(70代男性)

診断後の治療を決める際に

Bさん:
初回の治療を始める際にはセカンドオピニオンも受け、現在の病状からどのような治療が考えられるのか、その治療を選択した場合にどのようなことが起きるのかなどを聞きました。その上で、自分がどういう生き方をしたいか、家族とも相談して治療を決めました。しっかり主治医の意見を聞いた上で、自分で決めるというのが、私にとっては大事なことだったと感じています。

マントル細胞リンパ腫(MCL)
初回治療の基本的な考え方

※すべての方にあてはまるとは限りません

マントル細胞リンパ腫(MCL)と診断 【限局期の場合】放射線療法(放射線治療)を行う、放射線療法と薬物療法を行う 【進行期の場合】すぐに治療が必要でなければ経過観察を行う、すぐに治療が必要な場合は、造血幹細胞移植が可能であれば薬物療法と造血幹細胞移植を行う、造血幹細胞移植が可能でなければ薬物療法を行う

注)Lugano(ルガノ)分類では限局期にあたるⅡ期bulky(バルキー)(一定以上の大きさの病変を伴う)の場合、
限局期または進行期のどちらとして扱うかは、組織型などによって決定されます。

一般社団法人日本血液学会 編:造血器腫瘍診療ガイドライン第3.1版(2024年版)より作成

  • 一般社団法人日本血液学会 編:造血器腫瘍診療ガイドライン第3.1版(2024年版).