どんな治療がある?マントル細胞リンパ腫(MCL)の治療:
進行期で薬物療法を行う方

進行期の方で年齢や全身状態、合併症などの理由から造血幹細胞移植が難しい場合、薬物療法を検討していきます。

マントル細胞リンパ腫(MCL)に対して初回治療に用いられる薬剤1)

現在、わが国の診療ガイドラインでは、造血幹細胞移植が難しい進行期の方に対する初回の薬物療法として、以下の薬剤が推奨されています。

造血幹細胞移植が難しい進行期マントル細胞リンパ腫(MCL)に対する初回治療の推奨薬剤

分類 特徴
化学療法
(抗がん剤)
アルキル化剤 がん細胞増殖の鍵となる遺伝子などに作用して、がん細胞を攻撃する
トポイソメラーゼ阻害薬
微小管阻害薬
ホルモン療法 ステロイド リンパ球を傷害する効果が期待でき、他の薬剤と一緒に使用される
分子標的薬 ブルトン型チロシンキナーゼ
(BTK)阻害剤
B細胞の増殖にかかわる信号を出すBTKという物質に作用して、がん細胞が増えるのを抑制する
CD20モノクローナル抗体 薬剤である抗体ががん細胞の表面にある特定のマーク(CD20)にくっつくことで、免疫細胞などががん細胞を攻撃する(免疫療法とも呼ばれる)
プロテアソーム阻害剤 細胞内で不要になったタンパク質を分解する酵素に作用して、がん細胞のアポトーシスを誘導する

一般社団法人日本血液学会 編:造血器腫瘍診療ガイドライン第3.1版(2024年版)より作成

マントル細胞リンパ腫(MCL)では、
複数の薬剤を組み合わせた治療が行われる1)

複数の薬剤を組み合わせた治療を併用療法と呼び、作用する場所が異なる複数の薬剤でがん細胞を攻撃することを目的にしています。MCLでは、基本的に併用療法が行われ、上記の薬剤を組み合わせた治療を行います。
最近では、経口の分子標的薬がMCLの治療でも使用できるようになりました。治療を決める際には、ご自身の希望も含めて主治医とよく相談しましょう。

  • 一般社団法人日本血液学会 編:造血器腫瘍診療ガイドライン第3.1版(2024年版).