どんな病気?マントル細胞リンパ腫(MCL)
の疫学と原因

マントル細胞リンパ腫(MCL)の日本と海外での発症率、発症しやすい年代や男女比、原因についてご紹介します。

マントル細胞リンパ腫(MCL)の発症率は
日本と米国で大きく変わらない

日本において、MCLは悪性リンパ腫全体の3%程度を占めるとされています1)。2021年における悪性リンパ腫の罹患数(診断された人数)は、37,000人と報告されています2)。また、別の調査では、日本でのMCLの発症率は10万人あたり約0.5人でした3)
一方、米国での発症率は10万人あたり約0.8人でした4)

マントル細胞リンパ腫(MCL)の発症率

日本:10万人あたり0.5人 米国:10万人あたり0.8人

マントル細胞リンパ腫(MCL)は高齢者、男性に多い

発症年齢(中央値)は60歳代半ば~後半、男性と女性の割合は3~4:1の割合で、男性が多いとされています5)

マントル細胞リンパ腫(MCL)の原因ははっきり分かっていない

一部のB細胞リンパ腫では、特定のウイルスへの感染が発症に関連するとされていますが、同じB細胞リンパ腫のMCLは、ウイルス感染との関連はみられず、はっきりとしたことは不明です1,5)

  • 一般社団法人日本血液学会 編:造血器腫瘍診療ガイドライン第3.1版 (2024年版).
  • 国立がん研究センター:がん情報サービス がん種別統計情報 悪性リンパ腫.
    https://ganjoho.jp/reg_stat/statistics/stat/cancer/25_ml.html [2025年6月30日アクセス]
  • Muramatsu A, et al. Future Sci OA. 2024;10(1):2413801.
  • Epperla N, et al. Br J Haematol. 2018;181(5):703-706.
  • 木崎昌弘ほか 編:WHO分類第5版による白血病・リンパ系腫瘍の病態学, 中外医学社, 2024.