甲状腺がんの体験談

悩みや不安を抱えたときにどのようにがんと向きあえばよいのか。
自分らしくがんと向きあう患者さんやご家族の体験談・メッセージなどをご紹介します。

みなさまの
体験談
患者
  • がんの診断から治療開始まで

甲状腺がん 29歳 女性 看護師

私は看護師です。
仕事中に嗄声を自覚して気のせいかと思い、休憩室で水を飲みました。水を飲むと全て気道に入ってしまい、嫌な予感がしました。職業柄すぐに反回神経の予感がしてそのまま耳鼻科に行って内視鏡をしたら左の声帯麻痺がありました。初めはウイルス性かストレスか?悪くても良性の腫瘍による圧迫かと思っていました。
結果は甲状腺乳頭部がん、左右のリンパ節へも転移していました。
直後は自分ががんという事実に衝撃を受けましたが、それよりもこの先嚥下障害や嗄声が残ったまま生きていかなければならない不安や手術の結果、気管切開になるかもしれない恐怖の方が大きかったです。
まだこれから仕事でやりたいこともたくさんありました。
けれどもし気管切開になったら医療職は諦めなければいけないのか?など夜も眠れませんでした。

勇気づけられた言葉、場面

手術日まで約1カ月は無理しない程度に仕事を続けました。
仕事中は患者さんに集中できるため自分のことを考えなくてすみ、1日の中で仕事中が一番自分らしく居られる時間でした。
患者さんと家族は毎日病気と闘っています。
自分よりもはるかに重症でとてもつらい思いをしながら日々頑張っており、私はこの7年でそんな人たちをたくさん見てきたんだと思い出しました。患者さんや家族が病気と向き合っている姿を見てとても励みになりやっと私も自身の病気と向き合おうと思うことができました。
手術は来週ですがきっと無事終わる事を祈って、前向きに治療を行っていきたいと思います。