※本サイトに掲載している体験談は個々の患者さんのご経験をインタビューした
内容に基づき作成しています。病状や経過、治療への向き合い方などはお一人おひとり異なります。
内容に基づき作成しています。病状や経過、治療への向き合い方などはお一人おひとり異なります。
G様の体験談
発症 / 診断
C型肝炎の治療後に、突然肝細胞がんと診断され落ち込んだ
人間ドックで肝臓の検査数値に異常があり、精密検査でC型肝炎の診断を受けていました。インターフェロンなどの治療を8年ほど行い、ウイルスが消失したため、その後は半年おきに血液検査、1年ごとにCTで経過観察をしていたところ、血液検査で異常値が出て、CTで肝細胞がんがわかりました。C型肝炎ウイルスの治療をしていた頃にもらったパンフレットには、「ウイルスが消失してもがんになること、がんになる前に肝硬変になるプロセスがある」と書いてあったため、肝硬変になるかもしれないと気持ちの準備はありましたが、いきなりがんの診断だったので、とても驚きました。当時調べた肝細胞がんの5年生存率は他のがんと比べても低く、また再発するリスクも高いと知り、大変落ち込みました。同時期に遠方の母が心不全で亡くなったこともあり、諸手続きや法要なども自分がやらなくてはならず、この頃のストレスは大きかったです。
情報収集は、医師や治験コーディネーターからの情報を重視
5年生存率は年に1度、新聞に公表される数字を見ていました。医師からも細かく情報提供があり、肝細胞がんに関するしっかりしたパンフレットをもらいましたが、わからない用語などもありましたので、インターネットでもいろいろと調べました。
インターネットには間違った情報も散見されるため、情報に振り回されないよう見極めが必要だと感じています。公的機関が発信している情報であれば信頼性が高いと思います。
また手術後1年間、治験に参加して週1回通院していたこともあり、治験コーディネーターさんからも最新情報をいただくことができました。
インターネットには間違った情報も散見されるため、情報に振り回されないよう見極めが必要だと感じています。公的機関が発信している情報であれば信頼性が高いと思います。
また手術後1年間、治験に参加して週1回通院していたこともあり、治験コーディネーターさんからも最新情報をいただくことができました。
肝切除 / 焼灼
信頼できる病院で、初めての入院と手術を経験
肝細胞がんの診断を受けた病院には手術ができる設備がなかったため、自宅から近い大学病院に転院し、再度詳細な検査を行ったうえで、腹腔鏡手術をすることになりました。初めて病院に入院し、手術も初めての経験でしたが、信頼できる病院との評判もあり、不安はほとんど感じませんでした。腹腔鏡手術は8時間ほどかかり、その間同じ姿勢をとっていたからか、術後に肩に痛みが残りました。手術自体の痛みは3日ほどで消失し、退院2週間後には仕事にも復帰できましたが、肩の痛みだけは、半年ほど続きました。
初めての腹腔鏡手術の直後の写真
病人扱いされず普段通りに接してもらいたい
がんになったことは家族にしか伝えていません。当時仕事も引退しており、週に2日ほどしかしていませんでしたから、仕事への影響はほとんどなく、余計な詮索もされたくなかったため、伝える必要はないと思いました。妻と子どもは、ショックを受けたとは思いますが、私が比較的冷静に振る舞っていたこともあってか、感情的になるようなことはありませんでした。手術の執刀医が「取り切りました」と言ってくれたことも安心につながったのでしょう。家族からは、病人扱いされず普段通りに接してもらいたいと思います。
薬物療法
主治医からの勧めで治験に参加
手術後、主治医から治験への参加を勧められました。
治験に参加したことで、術後も週1回のペースで通院し、治験部門のスタッフの方々とお会いして、いろいろお話しました。治験コーディネーターの看護師さんには、自分の気持ちも素直に話せましたし、冗談を言い合ったりもしました。主治医のほかに治験担当の医師と看護師さんが自分のことをみてくれているのは、とても心強かったです。
治験に参加したことで、術後も週1回のペースで通院し、治験部門のスタッフの方々とお会いして、いろいろお話しました。治験コーディネーターの看護師さんには、自分の気持ちも素直に話せましたし、冗談を言い合ったりもしました。主治医のほかに治験担当の医師と看護師さんが自分のことをみてくれているのは、とても心強かったです。
がんとの向き合い
5年生存率が上がった理由を聞き、再発への不安は和らいだ
診断時は5年生存率の数字に落ち込みましたが、その後インターネットで調べると、その数字が上がっていたので、希望につながりました。かなり数字が伸びていたので先生に聞いたところ、医療技術と薬の進歩だと説明されました。先生の説明を聞いて、再発への不安は以前より和らいでいます。
入院していた時に、栄養士さんから筋肉量を落とさないような食事指導を受けました。アルコールの1日の摂取制限量についても教わり、退院後の生活について書かれたパンフレットもいただいたので、参考にしています。現在は3ヶ月に1度の血液検査と、半年ごとのCT検査で経過を診ていただいています。検査のたびに再発していないかとドキドキしますし、何もなかったときは一人で祝杯をあげています。
入院していた時に、栄養士さんから筋肉量を落とさないような食事指導を受けました。アルコールの1日の摂取制限量についても教わり、退院後の生活について書かれたパンフレットもいただいたので、参考にしています。現在は3ヶ月に1度の血液検査と、半年ごとのCT検査で経過を診ていただいています。検査のたびに再発していないかとドキドキしますし、何もなかったときは一人で祝杯をあげています。
主治医の他にお話や相談できる医療者がいないという方は、ぜひ、がん相談支援センターをご利用ください。患者さんと医師やそのほかの専門職をお繋ぎさせていただいたり、主治医との関係をより良くするためのサポートもしています。先生たちは、治療が患者さんの日常生活の質の向上に貢献していることを知ると喜びます。こんなことができたとか、楽しかったことのお話なども、ぜひお伺いしたいです。