納得して治療を
受けるために
患者さんが語る“治療決定までの経緯と治療の実際”
※本サイトに掲載している体験談は、個々の患者さんへのインタビューの内容に基づき作成しています。病状や経過、治療への向き合い方などはお一人おひとり異なります。また、本サイトに記載されている症状などがあっても、膀胱がんとは限りません。ご自身の症状で気になることがあれば、医療機関を受診し、医師にご相談ください。
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性別男性
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診断時の年齢60代後半
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現在の年齢70代前半
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診断筋層浸潤性膀胱がん
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治療歴術前化学療法、
膀胱全摘除術
症状発現~診断
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ある日、尿に血が混じっているようにみえましたが、疲れているときに尿の色が濃くなることがあったので、特に気にしていませんでした。その後、同じ症状が3回ほど続いたため妻に相談すると、すぐに病院に行くべきだと言われ、かかりつけの内科クリニックを受診しました。そこで尿検査と血液検査を受けた結果、泌尿器科を受診するように勧められ、その日のうちに泌尿器科クリニックで再度尿検査と血液検査、さらに膀胱鏡検査を受けた結果、先生から「膀胱がんの可能性が高いため、総合病院を受診してください」と言われました。数日後、総合病院で経尿道的膀胱腫瘍切除術(TURBT)、CT検査そしてMRI検査を受けた結果、筋層浸潤性膀胱がんの確定診断がつきました。
そこで尿検査と血液検査を受けた結果、泌尿器科を受診するように勧められ、その日のうちに泌尿器科クリニックで再度尿検査と血液検査、さらに膀胱鏡検査を受けた結果、先生から「膀胱がんの可能性が高いため、総合病院を受診してください」と言われました。数日後、総合病院で経尿道的膀胱腫瘍切除術(TURBT)、CT検査そしてMRI検査を受けた結果、筋層浸潤性膀胱がんの確定診断がつきました。
あまりに突然のことで実感がわかず、「治療をすれば治るだろう」と軽く考えていました。同席していた妻は「がん」という言葉にショックを受けた様子でしたが、先生の話をしっかり聞いて、治療を受けるようにと言われました。
子どもたちには心配をかけたくなかったので、妻と相談し、もう少し落ち着いてから伝えることにしました。
治療法の提案~決定
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「根治を目指すためには膀胱全摘除術が必要です」と説明を受けました。また、がんが大きかったため、まずは抗がん剤治療を行い、がんを小さくしてから手術を行うという全体の治療方針についてもご説明いただきました。
手術では、膀胱だけでなく、尿管や前立腺など周囲の臓器も一緒に摘出することや、もしがんが周囲に転移していた場合は、その部位も切除するとのことでした。さらに、新たな尿の出口となるストーマを造設することや、術後は男性機能を失うという説明もありました。
膀胱全摘除術やストーマに関する知識がなかったため、最初に聞いたときは自分の生活にどのような影響があるのか、まったく想像できませんでした。抗がん剤治療については、副作用が出るのではないかと心配もありました。
先生は、なぜ術前に抗がん剤治療を行うのか、その後に手術をする理由は何か、治療の全体的な流れや期間などについて詳しく教えてくださいました。そのおかげで、根治を目指すための治療であることを理解し、安心することができました。この方法が最良の選択だと思えたので、先生の提案に納得して治療に臨むことにしました。
治療実施
抗がん剤治療は、投与日と休薬日を合わせた21日間を1サイクルとして、4サイクル行われました。先生は抗がん剤治療でがんが小さくなっていて、手術ができる状態に向かっていることを定期的に説明してくださいました。また、体調の変化も特になく、無事に治療を終えることができました。
手術の数日前に、看護師さんと一緒にストーマを造設する位置を決めました。ズボンや下着のウエストのゴムに引っかからない場所にしたいなど希望を伝えると、看護師さんが経験をもとにアドバイスしてくださり、参考になりました。
また、手術の前に先生から詳しい説明を受けていたので、あまり緊張せずに済み、手術も問題なく終わりました。
治療を受けずに過ごしていたら、今頃自分はどうなっていたのだろうと考えることがありますが、そのたびに治療を受けたおかげで今の自分があると実感しています。先生に勧められた治療を選んでよかったと思っており、先生には心から感謝しています。