納得して治療を
受けるために

患者さんが語る“治療決定までの経緯と治療の実際”

患者カード 患者カード Cさん
  • 性別
    男性
  • 診断時の年齢
    40代後半
  • 現在の年齢
    50代前半
  • 診断
    筋層非浸潤性膀胱がん
  • 治療歴
    膀胱全摘除術
Cさん
Cさんの病歴 1 2 3 4
Cさんの病歴 1 2 3 4
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症状発現~診断

便器が赤く染まるほどの血尿が出て受診、膀胱がんと診断される 1 ~ 4
膀胱がんと診断されるまでの経緯を教えてください。

仕事中にトイレに行った際、排尿時につかえるような違和感があり、尿に血が混じっていることに気が付きました。痛みはなく、その後は血尿もみられなかったため、疲労が原因だろうと思って様子をみていましたが、10日ほど経った頃、突然、血液そのものと思えるほどの真っ赤な血尿が出て、便器が赤く染まりました。その光景に驚き、ショックを受けました。このとき「疲れではない」、「ただ事ではない」と感じたものの、がんだとは思いもしませんでした。
数日後、かかりつけの泌尿器科を受診し、血液検査、尿検査、エコー検査を受けた結果、がんの可能性があることがわかりました。その場で別の病院を紹介され詳しい検査を受けた後、さらにがんセンターを紹介されました。そこで経尿道的膀胱腫瘍切除術(TURBT)や造影剤を使ったCT検査を受けた結果、筋層非浸潤性膀胱がんと診断されました。

膀胱がんと診断されたとき、どのような気持ちでしたか?

喫煙していたこともあり、いつかはがんや他の病気になるかもしれないという覚悟はありました。それでも、まさか自分が40代でがんになるとは思っていなかったので、信じがたい気持ちでした。
同席していた妻も説明を聞きながら隣で涙を流しており、私自身も膀胱がんの知識がまったくなかったため、命にどれくらい関わるのかもわからず、不安でいっぱいになりました。

画像 医師から説明を受ける夫婦
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治療法の提案~決定

膀胱内注入療法と膀胱全摘除術の選択肢について情報収集 5 、 6
治療法について、医師からどのような話がありましたか?

先生からは、抗がん剤を使用する膀胱内注入療法と膀胱全摘除術の2つの治療法があると説明を受けました。私の場合、がんが筋層には達していなかったため、膀胱内注入療法を勧めたいと提案されました。また、がんの性質として横に広がるタイプで、進行が速い可能性があるため、できるだけ早く治療を始める必要があると言われました。

膀胱内注入療法と膀胱全摘除術の2つの選択肢について説明されたとき、どう思われましたか?

膀胱内注入療法については、やはり副作用のことが気になりました。当時は40代後半で、子どもはまだ学生でしたし、仕事を続けたかったので、もし副作用が出た場合には働けなくなるのではないかという不安がありました。
そのため、私自身としては、膀胱内注入療法よりも膀胱を摘出してしまったほうが気持ちが楽になるのではないかと思いましたが、術後に新たな尿の出口となるストーマに関する知識がなく、漠然とした不安がありました。
その場でどちらの治療を選択すべきかすぐに決めることはできず、次の受診日までの間にセカンドオピニオンを受けたり、インターネットで膀胱がんや治療について調べたりしました。そうした中で、ストーマを造設した後も前向きに生活されている方の記事も多くみつかり、自分にもできるかもしれないと思えたため、最終的には膀胱全摘除術を受けようと考えるようになりました。

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自身の価値観や希望を伝え、納得して膀胱全摘除術を選択 7
膀胱全摘除術を希望することについて、家族や医師とどのような話し合いをしましたか?

膀胱全摘除術を希望していることとその理由を妻に伝えた際、「私もそう思う」と共感し、私の決断を支えてくれました。お互いに同じ方向を向いていることが、安心感を与えてくれました。
その後、先生にも膀胱全摘除術を希望する理由を伝え、具体的に話し合いました。先生は、膀胱を温存した状態で生活できるようにしてあげたいという思いと、装具を付けた後の生活の質(QOL)の低下などについて説明してくださいました。それでも、私の気持ちを理解し、最終的には膀胱全摘除術を選択することに納得していただけました。

画像 医師と会話するCさん
治療法が決まった後、手術について医師とどのような話をしましたか?

手術の方法や、手術と麻酔に伴うリスクについて、執刀医と麻酔科の先生がそれぞれ詳しく説明してくださいました。先生の説明から、しっかりと準備していただいていることや、手術の経験が豊富であることなどが伝わり、安心して手術をお任せできると感じました。

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治療実施

手術延期を経て、膀胱全摘除術を実施 8
膀胱全摘除術を受けてみてどうでしたか?

ちょうどコロナ禍の時期だったため、手術が延期となり、その間にがんが進行するかもしれないという点は不安でした。早く手術を受けて膀胱を取り除きたかったのですが、焦らずに過ごすことが大切だと思い、趣味の釣りを楽しみながら、ストレスのかからない生活を心がけていました。
その後、ロボットを使用する手術(ロボット支援腹腔鏡下膀胱全摘除術)を受け、約10時間と長時間の手術でしたが、リンパ節への転移はなかったと先生から聞いて安心しました。

ご自身が受けた治療を振り返って、いかがですか?

自分で治療や治療後の生活などについて調べ、先生としっかりコミュニケーションをとって納得したうえで治療を選択することができ、その結果、現在は手術前に望んでいた不安のない生活を送ることができています。自分が受けた治療を振り返って、とても満足しています。

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