納得して治療を
受けるために
患者さんが語る“治療決定までの経緯と治療の実際”
※本サイトに掲載している体験談は、個々の患者さんへのインタビューの内容に基づき作成しています。病状や経過、治療への向き合い方などはお一人おひとり異なります。また、本サイトに記載されている症状などがあっても、膀胱がんとは限りません。ご自身の症状で気になることがあれば、医療機関を受診し、医師にご相談ください。
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性別男性
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診断時の年齢40代前半
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現在の年齢60代前半
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診断筋層浸潤性膀胱がん
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治療歴膀胱全摘除術
健康診断~診断
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健康診断の尿検査で尿蛋白の値が高いと指摘され、かかりつけの内科クリニックを受診しました。そこで泌尿器科を受診するよう勧められ、泌尿器科クリニックで尿検査に加えて尿細胞診を行うことになりました。
約1週間後に検査結果を聞きに行くと、「尿細胞診でがん細胞が確認されたため、膀胱鏡検査を行いましょう」と言われ、その日のうちに検査を受けました。膀胱鏡で膀胱の中を確認した結果、先生から「腫瘍のようなものがみえます」と伝えられ、別の病院を紹介されました。
紹介状と検査結果を持って紹介先の病院を受診したところ、特に追加の検査はなく膀胱がんと診断され、経尿道的膀胱腫瘍切除術(TURBT)を実施するための入院手続きをすることになりました。その後、TURBTを受けた結果、筋層浸潤性膀胱がんの確定診断を受け、さらにがんが膀胱全体に広がっていることがわかりました。
最初は、何も考えられなくなるほどの衝撃を受けました。同時に、家族に対して「病気になってしまって申し訳ない」という気持ちが強くわいてきました。
診断当時は40代前半で働き盛りの年齢でしたが、体調自体は比較的良好で、日常生活への不安は思ったほど大きくありませんでした。治療費についても、高額になることは覚悟していたものの、高額療養費制度についてある程度知っていましたし、がん保険にも加入していたので、それほど心配はありませんでした。
治療法の提案~決定
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病理検査の結果、がんが膀胱の筋層にまで達し、膀胱全体に広がっていることが確認され、先生から「膀胱の温存は難しく、治療選択肢は膀胱を摘出する手術になります」と伝えられました。手術は全身麻酔下で行う開腹手術になることも説明されました。
また、膀胱摘出後に行う尿路変向術については、ストーマを造設する方法になるとのことでした。先生は「術後は、新たに尿をためておく場所となるストーマ装具(パウチ)をお腹に付けて生活することになります」と、実際の装具をみせながら説明してくださいました。
まず、開腹手術という手術そのものに対する不安がありました。
また、ストーマ造設については、装具をみせてもらい、実際にお腹に付けて生活することを想像したときに、最初に浮かんだのは「これを付けて生活しなければならないのか」という率直な思いでした。特に気になったのは、周りの人からみて目立つのかどうかという点で、ストーマを造設した後の生活に対する不安は大きかったです。
1つは、病理検査の結果を受けて、治療の選択肢が膀胱全摘除術に絞られたためです。膀胱の筋層にがんが及んでいることがわかり、先生から膀胱全摘除術しかないと伝えられたときには、迷う余地はほとんどない状況だと感じました。
もう1つは、先生に対する信頼です。紹介してくださった泌尿器科クリニックの先生から、経験豊富な先生であることを伺っていましたし、治療の内容や方針についても、時間をかけて丁寧に説明してくださったことが信頼につながりました。
実際に治療方針を提案いただいた際も、TURBTの結果を踏まえながら、先生のお考えをしっかり説明してくださったので、自分の状態ではこの治療が最善なのだ、と理解することができました。そのため、納得したうえで膀胱全摘除術を受けることを決めました。
手術やその後の生活への不安は、必要以上に考えないよう気持ちを切り替え、できるだけ前を向いて治療に向き合うことにしました。
治療実施
手術は特にトラブルもなく、無事に終わったと聞いたときは、まずほっとしました。
その後、骨やリンパ節への転移がないかを確認する検査も受けましたが、いずれも問題はないとのことで、さらに安心しました。検査結果を踏まえて、追加の薬物療法は必要ないという判断になりました。
先生を信頼し、自分なりに納得したうえで治療を受けたことは、間違いではなかったと感じています。手術から約20年が経った現在も、がんの転移はなく元気に過ごせています。
当時は大きな決断でしたが、振り返ると、あのとき選んだ治療があったからこそ、今の生活があるのだと思っています。