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日常生活

1. 治療中の日常生活

ベンチ夫婦

  • 胆道がんの治療中ですが、どの程度の運動ならしてもよいですか? また、してはいけない運動はありますか?

    治療中であっても、ずっと安静でいる必要はありません。楽しく運動ができて、運動後の疲労も心地よく感じられる程度に体を動かすことはよいことです。適度な運動は、体の調子を整え、活気をつけてくれます。

    横になることが多かった人は、座ったままや、横になってできる運動を少し取り入れることから始めて、徐々にウォーキング(散歩)も取り入れてみてはいかがでしょうか。歩くペースは自分の脈拍程度、続ける時間は軽く汗ばむくらいを目安にします。
    過度な疲労を伴う運動は避けましょう。

    ご自身の体調とこころの声をよく聴いて、気が向かないときや体がしんどいときは無理にしなくてもよいでしょう。

    適度な運動は、体の調子を整え、活気をつけてくれる

    適度な運動は、体の調子を整え、活気をつけてくれる

    適度な運動は、体の調子を整え、活気をつけてくれる

    <参考文献>

    がん研究会有明病院、ほか 編. 胆道がんの治療とケアガイド. 金原出版. 2013年. P83.
    Dr.高野の「腫瘍内科医になんでも聞いてみよう」2020年11月18日『がん患者も運動した方がいいのでしょうか?』
    https://yomidr.yomiuri.co.jp/article/20201117-OYTET50000/2/(2023年9月13日閲覧)

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  • 黄疸の症状が出たため、ドレナージを行うことになりました。ドレナージにはステントを埋め込む「内ろう」と、チューブで体外に出す「外ろう」という方法があるそうですが、それぞれ日常生活で気を付けることはありますか?

    黄疸の症状を軽減させるため胆道ドレナージという処置をします。
    胆管にステントを埋め込んで十二指腸へ胆汁を流し込む方法を「内ろう」、チューブを通して胆汁を体の外へ出す方法を「外ろう」と呼びます。

    内ろうの場合には、日常生活の制限はほぼありません。ただし、体の中にステントが埋め込まれているため、ステントのトラブルに気づきにくいことがあります。ステントが詰まってしまうリスクはやや高く、長期にわたってステントを留置する場合には、定期的に交換することが必要です。発熱、腹痛、黄疸(白目や皮膚が黄色い、便が白っぽい、尿の色が濃くなる)などの症状が出た場合には胆管炎が疑われますので、直ちに病院へ連絡してください。

    外ろうを行った患者さんは、胆汁の状態を直接見て確認することができます。排泄される胆汁の量は個人差が大きく、チューブ挿入位置によっても変わりますが、1日あたりおよそ250~1500mLの排泄量です。排泄量が多い方は脱水に注意が必要で、心不全などを合併していて水分制限が必要な方でない限り塩分などの電解質を含んだ水分を多めにとったほうがよいでしょう。胆汁の流出が悪くなったら直ちに病院へ連絡してください。

    胆汁バッグ

    胆汁バッグ

    胆汁ボトル

    胆汁ボトル

    胆汁をためるものには胆汁バッグと胆汁ボトルがあります。一旦外に出た胆汁が体内に逆流しないように注意が必要です。

    胆汁バッグを用いる場合:胆汁バッグは、体からチューブの出ている部分よりも下にします

    胆汁ボトルを用いる場合:チューブに逆流防止の穴が空いているため、ボトルを高い位置にもっていくとチューブの脇から胆汁がこぼれるので注意します。

    外ろうチューブは皮膚に固定されているものの、強い力で引っ張ると抜けてしまいます。チューブが抜けた場合には、直ちに病院に連絡をしてください。

    関連Q&A

    胆道がんとは?:2. 胆道がんについて

    <参考文献>

    がん研究会有明病院、ほか 編. 胆道がんの治療とケアガイド. 金原出版. 2013年. P88-93.

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  • 胆道がんを切除する手術を受けたのですが、退院後の生活で気を付けることはありますか?

    胆道がん手術の前後は、呼吸機能を回復させるために、積極的に体を動かすことが大切です。術後も、安静にするよりも適度に体を動かすようにしたほうが回復は早くなります。

    術後の状態にもよりますが、重い合併症がない限り、多くの場合では回復を早めるために手術の翌日から歩くようにします。始めは腹部に力が入らず、立ち上がることも難しいかもしれません。何もつかまらずに歩けるようになるのに数週間要することもあります。患者さんによっては、毎朝1時間程度の散歩が、術後の体力回復に役立ったとおっしゃる方もいます。ただし、痛みが強い時は我慢せずに主治医や看護師に伝えましょう。

    術後半年から1年後に元の日常生活に戻ることを目標に、入院生活や手術で低下した体力を回復させますが、焦りは禁物です。術後3ヵ月間はリハビリ期間として、過度に疲れるような作業や運動は避け、徐々に今まで通りの生活を取り戻していきましょう。テニスやゴルフなどのスポーツは術後3ヵ月程度で可能となることもありますが、患者さんによって状態は異なるため、主治医に相談してください。

    傷の痛みはしばらく継続し、傷がよくなった後でも天気などの影響で痛むことがありますが、傷口の治りには問題はありません。痛む場合には、主治医に相談して痛み止めを使用しましょう。
    食事は脂っぽいものをなるべく避けて、消化のよいものを食べることを心掛けるとよいでしょう。

    積極的に体を動かすことが大切

    <参考文献>

    がん研究会有明病院、ほか 編. 胆道がんの治療とケアガイド. 金原出版. 2013年. P39,44,53,59.
    CancerNet Japan. もっと知ってほしい胆道がんのこと. 2021年. P11,15.

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監 修

神奈川県立がんセンター

総長 古瀬 純司、がん相談支援センター 得 みさえ

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