TACEに関する体験談
※本サイトに掲載している体験談は個々の患者さんのご経験をインタビューした
内容に基づき作成しています。病状や経過、治療への向き合い方などはお一人おひとり異なります。
内容に基づき作成しています。病状や経過、治療への向き合い方などはお一人おひとり異なります。

手術で取るのが難しい場所にできた肝臓がんということで、先生から「工夫しながら治療していきましょう」と言われました。最初に提案された治療はTACE(肝動脈化学塞栓療法)です。詳しい説明もありましたが、わからないところを質問しづらかったので、後からインターネットで調べました。自分のペースで調べられたことで納得しながら理解を深めることができ、「私の状況を踏まえて、先生がTACEと言うならお任せしよう」と受け入れることができました。
TACEの治療自体は、想像していたよりも短期間で済み、それほど苦痛も感じませんでした。しかし、効果は一進一退。腫瘍が小さくなったものもありましたが、変わらないものもありました。何度か治療を行って結果を聞くたびに複雑な気持ちに。「腫瘍が多くて手術が難しいということは、回復の見込みが低いのかな?」という不安もあったので、先生に「私、治りますか?」と聞いたこともあります。「場所が悪いので治療法を考えながらやっていかなくてはいけないけど、手遅れではない。決して諦める必要はないから、ネガティブな気持ちにだけはならないほうがいいよ」と言ってくださいました。それでも、まだ半信半疑というか、気持ちが完全に前を向くわけではなかったです。
TACEの治療自体は、想像していたよりも短期間で済み、それほど苦痛も感じませんでした。しかし、効果は一進一退。腫瘍が小さくなったものもありましたが、変わらないものもありました。何度か治療を行って結果を聞くたびに複雑な気持ちに。「腫瘍が多くて手術が難しいということは、回復の見込みが低いのかな?」という不安もあったので、先生に「私、治りますか?」と聞いたこともあります。「場所が悪いので治療法を考えながらやっていかなくてはいけないけど、手遅れではない。決して諦める必要はないから、ネガティブな気持ちにだけはならないほうがいいよ」と言ってくださいました。それでも、まだ半信半疑というか、気持ちが完全に前を向くわけではなかったです。
※患者さんの名前は仮名です。
TACEやRFA、PEIT等の複数の治療を受けた
主治医からは、病状は今すぐ身体への影響はなく、複数ある腫瘍に直接抗がん剤を注入し一つ一つ潰していく肝動脈化学塞栓療法(TACE)で、効果をみながら治療していきましょう、と言われました。実際に体調に変化もなく、治療がうまく行けば自分はがん患者ではなくなるのだ、と自分を奮い立たせました。
TACEについては、先に肝細胞がんになった母の付き添いで、治療の説明も経過も理解していたのでそれほど不安はありませんでした。辛かったことといえば、術後の安静で腰が痛くなったことくらいです。最初の治療では、退院後も1週間ほど仕事を休み療養しましたが、その後は全く支障なく仕事に復帰することができました。
TACEの効果がなかった部分には、ラジオ波焼灼術(RFA)をすることになりました。仕事に配慮していただき、12月の冬休みに入ったタイミングで治療し年内に退院しました。
翌年3月末に仕事を退職し、5月に2回目のTACEをしました。このときは退院後の倦怠感が強く、家の中で横になっていることが多かったです。やる気はあるのですが、体が動かなかったんです。そのときも夫が家事をよくやってくれて、助かりました。TACEはその後にもう一度行い、同年に経皮的エタノール注入療法(PEIT)を実施したのが最後の治療です。長時間同じ姿勢を保つ必要がありましたが、治療をしながら先生と話をしたりもできましたので、それほど辛いと感じませんでした。
TACEについては、先に肝細胞がんになった母の付き添いで、治療の説明も経過も理解していたのでそれほど不安はありませんでした。辛かったことといえば、術後の安静で腰が痛くなったことくらいです。最初の治療では、退院後も1週間ほど仕事を休み療養しましたが、その後は全く支障なく仕事に復帰することができました。
TACEの効果がなかった部分には、ラジオ波焼灼術(RFA)をすることになりました。仕事に配慮していただき、12月の冬休みに入ったタイミングで治療し年内に退院しました。
翌年3月末に仕事を退職し、5月に2回目のTACEをしました。このときは退院後の倦怠感が強く、家の中で横になっていることが多かったです。やる気はあるのですが、体が動かなかったんです。そのときも夫が家事をよくやってくれて、助かりました。TACEはその後にもう一度行い、同年に経皮的エタノール注入療法(PEIT)を実施したのが最後の治療です。長時間同じ姿勢を保つ必要がありましたが、治療をしながら先生と話をしたりもできましたので、それほど辛いと感じませんでした。

※患者さんの名前は仮名です。
副作用への対処については、ご自身で判断せず、必ず医師や薬剤師・看護師等にご相談ください。
TACEを受けてから手術、そしてHAIC
診断を受けた病院では治療が難しかったため、別の病院の紹介を受け転院しました。担当の外科医から、「手術の前に肝動脈化学塞栓療法(TACE)しましょう」と言われ、診断後まもなくTACEのため1週間ほど入院しました。TACEでは私の場合は痛みを伴いました。大きながんの断末魔の悲鳴が痛みとして現れたのかもしれません。痛みは長くは続きませんでした。
TACEを実施し退院後は職場に復帰し、2か月後に12時間かけて切除手術を行いました。私は麻酔で寝ているだけで負担はありませんでしたが、付き添っていた妻は翌日めまいを起こし倒れました。長時間の付き添いと緊張で疲れていたのでしょう。
手術の10日後、体内にリザーバーを埋め込み、肝動注化学療法(HAIC)を開始しました。1週間に1度、抗がん剤の入ったポンプの交換に通院しながら、腰にポンプをぶら下げて職場にも復帰しましたが、特に仕事に支障はなかったです。

※患者さんの名前は仮名です。
再発が見つかりTACEを受けることに
腹腔鏡手術から1年ちょっと経過した定期検査のCTで、再発した腫瘍が2つ見つかりました。最初の手術で完全に切除して治った、再発しない、と思っていたので、これはショックでした。でも先生から「大丈夫ですよ、ほかにもたくさん治療法がありますから」と言われ、少し安心しました。肝動脈化学塞栓術(TACE)をすることになり、1週間ほど入院しました。TACEは、意識がある状態で足の付け根の動脈から肝臓まで管を入れ、腫瘍に抗がん剤を流し塞ぐという治療です。2つのうち1つはうまくいきましたが、もう一つは複雑な場所にあり、管が届かず様子見することとなりました。TACE自体の痛みはなく、退院後も活動制限はありませんでしたが、術直後の午後から翌日の朝まで絶対安静が必要で、お手洗いにも行けず、背中が痛くなりました。辛かったことがあるとすれば、その安静にすることくらいでしょうか。

※患者さんの名前は仮名です。
TACE後はなかなか本調子に戻らなかった
※患者さんの名前は仮名です。
繰り返して受けたTACEやRFAがいつまで続くのか不安に
手術から3年間は再発なく、治ったという気持ちで楽しく過ごすことができましたが、残念ながらちょうど3年後に再発が見つかり、最初の肝動脈塞栓療法(TACE)を行いました。TACE自体はそれほど苦になりませんでしたが、術後の数時間の安静は辛かったですね。同年12月にまた再発がわかりました。肝細胞がんは再発を繰り返すと聞いてはいましたが、こんなに短期間で再発するのか、と正直落胆しました。長く付き合っていかないといけない病気なのだ、と気持ちが切り替わったのはこの頃だったと思います。このときはラジオ波焼灼療法(RFA)で治療しました。
翌年5月に3回目の再発で再度TACEを行いました。ほどなくして2ヶ月後、7月にも再発で再度RFAを実施、このようなことがいつまで続くのだろうと漠然とした不安がありました。
翌年5月に3回目の再発で再度TACEを行いました。ほどなくして2ヶ月後、7月にも再発で再度RFAを実施、このようなことがいつまで続くのだろうと漠然とした不安がありました。
※患者さんの名前は仮名です。
先生からの一言
肝胆膵内科長 奥坂拓志先生