膀胱がんの治療

転移性膀胱がんの治療

治療のながれ

がんが進行し他の臓器への転移再発がみられる場合には、薬物療法が標準治療となります。

転移性膀胱がんの治療のながれ
転移性膀胱がんの治療のながれ

転移巣(転移したがん)切除

全身状態が良好な場合、転移巣が1ヵ所で完全に切除が可能な場合、抗がん剤で効果がみられた場合、進行が急速ではない場合などに、転移巣の切除を行うことがあります。

膀胱全摘除術・尿路変向術

薬物療法で効果がみられた場合、膀胱全摘除術および尿路変向術が行われることもあります。

放射線療法による緩和治療

がんが進行したことによる膀胱の出血、骨への転移による痛みなどの症状を和らげる目的(緩和治療)で放射線療法を行う場合もあります。

薬物療法

現在使用できる薬剤の種類としては、抗がん剤、免疫チェックポイント阻害薬、ADCがあります。
がんの状態や腎臓の機能などによって、また、1次治療、1次治療後の維持療法、2次治療、3次治療でそれぞれ使用される薬剤が異なります。

転移性膀胱がんの薬物療法と使用できる薬剤
転移性膀胱がんの薬物療法 使用できる薬剤
1次治療 初回の薬物療法として実施
  • 免疫チェックポイント阻害薬+ADC
  • 免疫チェックポイント阻害薬+抗がん剤
  • 抗がん剤
1次治療後の
維持療法
1次治療で病状の進行がみられない場合、
その状態をできるだけ長く保つために実施
  • 免疫チェックポイント阻害薬
2次治療 1次治療で効果がみられなくなった場合に実施
  • 免疫チェックポイント阻害薬
  • 抗がん剤
3次治療 2次治療で効果がみられなくなった場合に実施
  • ADC
  • 抗がん剤