膀胱がんの治療
筋層非浸潤性膀胱がんの治療
治療のながれ
筋層非浸潤性膀胱がんの患者さんでは、1回目の経尿道的膀胱腫瘍切除術(TURBT)による検査の結果に基づいて、膀胱内注入療法の実施を検討します。また、2回目のTURBTを実施した後に、膀胱内注入療法が行われる場合もあります。
膀胱内注入療法
TURBTによってがんを取り除きますが、小さながん細胞が残存していると再発したり、がんが筋層まで進展してしまうことがあります。
そのような再発・進展を予防することを目的として、TURBT後に尿道からカテーテルを通して膀胱内に抗がん剤または結核予防ワクチンとしても利用されるBCG(カルメット・ゲラン桿菌)を注入する膀胱内注入療法が標準的に行われます。
- 医療情報科学研究所編:がんがみえる 第1版,
メディックメディア, 2022, p460をもとに作成
抗がん剤またはBCGによる膀胱内注入療法
筋層非浸潤性膀胱がんは、がんの大きさや浸潤の深さ、悪性度などにより再発と進展の起こりやすさ(リスク)が低~超高リスクに分類されています。膀胱内注入療法では、そのリスク分類をもとに使用する薬剤や投与スケジュールが検討されます。
抗がん剤またはBCGによる
膀胱内注入療法の対象と副作用
| 抗がん剤 | BCG | |
|---|---|---|
| 再発・進展の リスク分類 |
低リスク、中リスクの一部 | 中リスクの一部、 高リスク、超高リスクの一部 |
| 副作用 | 頻尿、排尿時の痛み、血尿、発熱など | |
- NPO法人キャンサーネットジャパン:膀胱がんの薬物療法
https://www.cancernet.jp/boukougan/bladder-chemo
(2025年4月24日時点)、 - 膀胱がんの薬物療法の副作用 https://www.cancernet.jp/boukougan/bladder-sideeffects
(2025年4月24日時点)をもとに作成