慢性リンパ性白血病(CLL)が形質転換することがある
CLLは、長い経過の中でびまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)やホジキンリンパ腫という、増殖の速いリンパ系腫瘍に形質転換することがあります。この移行を、Richter(リヒター)症候群、またはリヒター形質転換といいます(以下、リヒター症候群と記します)。
さらなる遺伝子異常で、リヒター症候群が起こる
CLLは、B細胞に遺伝子異常が生じて“がん”になったものです。そして、さらに遺伝子異常が積み重なることで、CLL細胞の形質が変化してしまうのです1)。
リヒター症候群、形質転換になる割合2)
CLLからリヒター症候群になる割合は以下の通りです。ホジキンリンパ腫への移行は、DLBCLほど多くないとされています。
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- CLL⇒DLBCLへ移行
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年間 約0.5~1% CLL患者さんの生涯を通じて 約5~16%
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- CLL⇒ホジキンリンパ腫へ移行
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CLL患者さんの生涯を通じて 約0.4~0.7%
リヒター症候群の症状と治療3,4)
リヒター症候群の症状は、移行した病気(DLBCLやホジキンリンパ腫)と同じになります。治療はCLLとは異なる薬物療法になります。
【DLBCL、ホジキンリンパ腫の症状】
主な症状は、発熱、寝汗(盗汗)、体重減少とリンパ節の腫れです。
がん細胞がある体の部位によって、様々な症状が出る可能性があります。リンパ節の腫れ、肝臓、脾臓の腫れも出るのですが、他にも以下のような症状が出てくることがあります。
- Neoplastic Diseases of the Blood. pp 99-116, Cite as The Genomic and Epigenomic Landscape of Chronic Lymphocytic Leukemia
- Allan JN, Furman RR. Int J Hematol Oncol. 2019; 7(4): IJH09.
- 病気がみえる vol. 5 血液 第2版, 東京, メディックメディア, 2017, pp.168-169, 177
- 日本血液学会編: 造血器腫瘍診療ガイドライン 2023年版. 金原出版, 2023, p.169