手術の入院準備には何が必要?

手術の入院準備には
何が必要?

診察を経て、胃がんの手術が決まると、
不安な気持ちが広がってくることがあります。
「胃がんの入院・手術の前後で、何をしたらいいの?」と心配になることもあるでしょう。

ここでは、入院・手術に向けて
確認しておきたいことをご紹介します。
チェックリストとしてお使いいただき、
準備を進めるうえでお役立てください。

手術の入院準備には何が必要?

胃がんの入院・手術に向けて、病院で行われることとは?

胃がんの入院・手術は、術前検査、入院、手術、退院と段階を踏んで進んでいきます。全体の流れをあらかじめ把握しておくと、不安が和らぐでしょう。

必要な検査と説明を受ける1)

手術前には、さまざまな検査が行われます。

  • 超音波内視鏡検査:がんが胃の壁のどのくらい深いところまで進んでいるかを確認する
  • 胸部・腹部CT検査リンパ節やほかの臓器へがんが広がっていないかを調べる
  • 造影検査:バリウムを飲んでレントゲンを撮り、がんの正確な位置や形を把握する

    ※検査内容は、患者さんの状況や施設によって異なります

また、担当医から渡される手術の説明書には、手術の方法や予想されるリスク、手術後の経過などが書かれています。一度読んだだけでは理解しきれないこともあるでしょうから、入院前に、もう一度目を通してみてください。わからない点や不安なことがあれば、遠慮なく質問しましょう。

胃がん治療の入院前に準備しておくこととは?

入院が決まったら、書類の準備や費用の確認、ご家族への連絡などを進めておきましょう。

病院に提出する書類を確認する

入院時には、マイナンバーカード(マイナ保険証)と診察券を持参してください。病院によっては、事前に同意書や問診票を記入して提出するよう求められることがあるので、記入漏れがないか確認しましょう。具体的な持ち物リストはこのページの後半にまとめています。

行政・保険・会社などの手続きを済ませる

胃がんの手術では、手術の方法や入院期間によってかかる医療費が変わってきます。
医療費が高額になる場合、高額療養費制度を利用することで、自己負担額を一定の金額に抑えられます。事前に「限度額適用認定証」を取得しておくと、窓口での支払いが自己負担額までで済むようになります2)
仕事をしている方は、入院期間や退院後の療養期間について上司や人事部に伝え、休暇の取得について相談しましょう。病気で仕事を連続4日以上休んだ場合、4日目以降の日に対して、健康保険から「傷病手当金」が支払われます。会社の担当者に確認し、必要な手続きを進めてください3)
また、民間の医療保険やがん保険に加入している方は、入院や手術に対してどのような給付が受けられるのか、給付の条件を確認しておくと安心です。

家族・関係者に入院の予定を伝える

ご家族やご親戚、親しい友人などには、手術の日程や入院期間を伝えておきましょう。
入院中には、病院からご家族に連絡が入ることがあります。緊急連絡先として、ご家族の電話番号を病院に伝えておきましょう。ご家族の中で、誰がおもに病院との窓口になるのか、あらかじめ決めておくとスムーズです。

家庭・仕事の調整をする

入院中は家を空けることになります。一人暮らしの方は、冷蔵庫内の食材を整理しておきましょう。
小さなお子さんがいる場合、入院中はどのように面倒をみるか決めておく必要があります。配偶者やご両親、信頼できるご友人などに相談してみてください。また、ペットを飼っている方も、入院中のお世話をどうするか検討し、早めに手配しておきましょう。
仕事をしている方は、入院前に引き継ぎ資料を作成したり、後任の方に業務の進め方を説明したりしておくと、安心して治療に専念できます。

胃がん治療の入院生活に必要な持ち物とは?

入院に必要な持ち物は、病院から事前に案内されることがほとんどです。ここでは一般的な持ち物をご紹介します。


必需品(最低限必要なもの)

  • 診察券
  • マイナンバーカード(マイナ保険証)
  • 入院誓約書など入院に関する書類
  • 普段服用しているお薬・お薬手帳
  • マスク
  • スマートフォン・充電器

普段服用しているお薬は、入院後に病院のスタッフが確認します。目薬・塗り薬などの外用薬も含め、使用中のものはすべて持参してください。

イラスト チェックリスト

普段服用しているお薬は、入院後に病院のスタッフが確認します。目薬・塗り薬などの外用薬も含め、使用中のものはすべて持参してください。

入院中に使う衣類・身のまわり品

  • パジャマ(前開きが便利)・羽織るもの
  • 下着・靴下類
  • フェイスタオル・バスタオル
  • 滑りにくい室内履き
  • 小さなかばん(院内を散歩する際に役立つ)
  • 食事に使うもの(箸・スプーン・コップなど)
  • 時計
  • イヤホン
  • 延長ケーブル(病室内のコンセント不足解消のため)

パジャマやタオル類は、有料でレンタルできる場合もあります。

清潔を保つための洗面・衛生用品

  • 洗面用具
  • 入浴用品
  • 歯ブラシ・歯磨き粉
  • ティッシュペーパー・ウェットティッシュ
  • リップクリーム・保湿剤

病院内は乾燥しやすいため、リップクリームや保湿剤があると快適に過ごせます。

手術の前後にあると安心な持ち物

  • ペットボトル用ストローキャップ
  • アイマスク・耳栓
  • 小さめのクッション
  • S字フック

ペットボトル用ストローキャップがあると、起き上がるのがつらいときでも、水分をとりやすくなります。また、ベッド柵に必要なものをかけるときに役立つS字フックも、持参しておくと便利です。

入院・手術の準備は、やることが多く感じられるかもしれません。落ち着いて、一つ一つ確認を進めてください。わからないことがあれば、医師や看護師に相談しましょう。

  1. <参考文献>
  1. 日本胃癌学会 編: 患者さんのための胃がん治療ガイドライン 2026年版, 金原出版, 2026, p56
  2. 全国健康保険協会 協会けんぽ「限度額適用認定証・高額療養費・高額介護合算」
    https://www.kyoukaikenpo.or.jp/benefit/high_cost_medical_expenses/(2026年6月時点)
  3. 国立がん研究センター がん情報サービス 「生活費等の助成や給付など」
    https://ganjoho.jp/public/institution/backup/allowance.html(2026年6月時点)
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