胃がん手術前の不安、どう整理するとよい?
不安な気持ちは、言葉にすることで、少しずつ形が見えてきます。
不安な気持ちを言葉にする
手術を控えた患者さんが抱える不安は、人それぞれです。手術中や手術後の痛みが心配な方もいれば、合併症が起きないか気になる方もいます。
また、入院している間の仕事や家のことが頭から離れない方、退院後はどのような生活になるのか見通しが立たずに落ち着かない方も少なくありません。
こうした不安は、心の中にしまっておくと、どんどん大きくなってしまいます。まずは、ご自身が何に対して不安を感じているのか、紙に書き出してみるとよいでしょう。言葉にすることで、漠然とした不安が具体的な形になることと思います。
医療チームと不安を共有して理解を深める
不安を整理できたら、医療チームと共有してみましょう。担当医や看護師に不安を伝えることで、具体的な説明を受けたり、対処法を一緒に考えたりすることができます。
「こんなことを聞いてもいいのだろうか」と遠慮する必要はありません。どのような小さな疑問でも、あなたにとって大切であれば、それは聞くべきことです。
診察の場では、緊張して聞きたいことを忘れてしまうこともあります。事前に質問をメモしておき、ご家族にも同席してもらうと安心です。ご家族が一緒に話を聞くことで、あとから内容を確認し合えることもメリットです。
また、がん診療連携拠点病院や地域がん診療病院には「がん相談支援センター」という窓口もあります1)。
ここでは、治療のことだけでなく、仕事の心配やご家族の不安など、幅広い相談に応じてもらえます。その病院に通院していない方でも無料で利用できるので、気軽に訪ねてみてください。
胃がんの手術前に心と体を整える方法
今からできることを一つずつ積み重ねることが、手術後の回復への第一歩になります。
規則正しい生活をして、体調を保つ
手術に向けて、できる範囲で身体の状態を整えておくと、スムーズな回復が期待できるでしょう。特別なことをする必要はありません。日々の生活の中で、少しだけ意識を向けてみましょう。
食事では、いつもの食事と同様に栄養バランスの良いものを三食きちんと食べることを心がけます。
また、体を適度に動かすことも、手術後の回復に役立ちます。毎日の散歩や軽いストレッチ、無理のない筋力トレーニングなどで体力を維持しておくと、手術後のリハビリがスムーズになります2)。
セルフケアで心と体を落ち着かせる
不安があると、どうしても眠りが浅くなってしまいます。それでも、できるだけ規則正しい睡眠リズムを保つことが大切です。夜は決まった時間に布団に入り、朝は日光を浴びて体内時計をリセットしましょう。眠れない夜が続くようであれば、医師に相談してみてください。
心を落ち着かせる時間を持つことも、不安を和らげる助けになります。「深呼吸をしながら体を伸ばす」「好きな音楽を聴く」「温かいお風呂に浸かる」など、人それぞれにリラックスできる方法があるかもしれません。ご自身にあった気持ちの整え方を見つけて、毎日の習慣にしてみましょう3)。
ご家族やご友人と過ごす時間も、心の支えになります。病気のことから少し離れて、普段通りの会話を楽しむひとときを大切にしてください。
ご家族やご友人と過ごす時間も、心の支えになります。病気のことから少し離れて、普段通りの会話を楽しむひとときを大切にしてください。
- <参考文献>
- 国立がん研究センター がん情報サービス 「がん相談支援センターとは」
https://ganjoho.jp/public/institution/consultation/cisc/cisc.html(2026年6月時点) - 国立がん研究センター がん対策研究所 編:国立がん研究センターのがんになったら手にとるガイド, 小学館クリエイティブ, 2026, p65
- 国立がん研究センター がん情報サービス 「がんと上手につき合うための工夫」
https://ganjoho.jp/public/support/mental_care/mc03.html(2026年6月時点)