がんになっても -がんの治療を、その人「らしい」生活のなかで。-

アストラゼネカ

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乳がん・前立腺がん・肺がんを中心に患者さん・ご家族の体験談、高額療養費制度などの情報を紹介

私からのメッセージ

杉山 徹さん
「私のがんは神様が与えた人生の仕切り。
ならばその体験を一生懸命伝えるのが私の使命。」

もっと風通しをよくしてみんなでがんについて語ろう

――2010年10月の日本癌治療学会学術集会のシンポジウムで、がん罹患を告白されたのは何故ですか。

杉山徹さん

3回目の化学療法の副作用で重度の白血球減少が起こり治療をしながら、座長を務めたわけですが、冒頭の挨拶の時間を借りて自身の罹患についてお話ししました。あの場には医師だけでなく患者さんや看護師さんら医療者、医療関連企業の人などいろんな人が聴衆として参加していたから、みなさんに考えていただくいいチャンスだと思ったのです。

案の定、すぐに反応がありました。その日、九州の病院に帰ったら、担当医が「言ったんだって?」と笑っていました。もう伝わっているのかとびっくりしました。患者会からもすぐに反響が届きました。当日会場にいた患者さんを通じて伝わったんでしょうね。2009年の前回の総会では私が会長を務めて、患者会の代表の人たちと特別シンポジウムなどの準備をしたりしていたので、顔見知りの患者さんが「応援しているよ」と声をかけてくれたんです。そんなふうにいろんな人が話題にしてくれればいい。学会を含めてもっと風通しをよくして、がんについて当事者だけでなく、みんなが語れるようになればいい。がん医療をよくするには医師や行政だけではなく、いろんな人の目線が必要なんです。そのきっかけになればうれしい、それが告白した理由ですね。

医師は人間性が大事であることを再認識

――今回のがん体験が今後のお仕事にどんな影響を与えていくと思われますか。

杉山徹さん

患者さんへの接し方が違ってくるでしょうね。前よりずっとやさしくなるはずです。 スタッフにはすでに患者さんにはもっとやさしくするように伝えてあります。

入院しているとき、担当医や看護師さんに声をかけてもらってうれしかったんですね。今までと反対の立場になって、医師の一言や看護師さんの笑顔が「あ、こんなにうれしいんだ」と身にしみて思いました。自分は声かけをするほうだと思っていたのですが、不足していると痛感しました。

だから勤務先のスタッフにはこう言ったんです。今日は伝えることがないから患者さんとは接しなくてよい、とか忙しさのせいにせず、たまには早朝、患者さんのベッドへ行って「おはよう」「今日はどうですか?」とかなんでもいいから挨拶をしてみろ、と…。患者さんと心が繋がるよ。スタッフは夜遅くまで働いているから朝の声かけというのは大変なんです。でも早起きの患者さんにあわせて顔を見せ、声をかければとても喜んでくれますし、安心にもつながります。患者としての私もそうでしたから。ベッドで過ごしながら、つくづく医師という職業は人間性が大事だなと思いました。

プロとしての目と人としての温かみを併せ持つ医療者でありたい

――患者さんはベッドの上で実にいろんなことを感じているんですね。

医療者の何気なく言った一言、挨拶が、患者にとってはありがたくて励みになったりします。医療者はもちろんプロフェッショナルとしての客観的な目も大事ですが、それだけでは足りない部分があって、そこには人間性がかかわってくるのだと思います。自分の一言で、患者さんに勇気と希望を与えることができるのです。大変だけどいい職業ですよ。このインタビューの冒頭で、子どもの頃は医師になりたくなかったと言ったけど、今度生まれてくるときも絶対医師になりたい。医師という仕事は素晴らしい。そう思います。

皆さまの体験が誰かの生きる力になります

「自分らしくがんと向き合う皆さんの姿、想い」
「患者さんからご家族への想い」「ご家族から患者さんへの想い」

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