卵巣がんの体験談
- みなさまの
体験談 - 患者
- がんの治療を終了し、定期的な検査通院中
卵巣がん 35歳 女性 主婦
アメリカのフロリダ州に住んでいます。4年前の31歳の時、当時結婚したばかりでした。1ヶ月以上ダラダラとお腹が痛く、ある日、上向けに寝てお腹を触ってみるととても固い石のような物がありました。何かができいてると直感してすぐに病院へ行きました。内科でもわかりませんでしたが、2件目の総合救急病院で色んな検査を受け最後に超音波をしてそれが卵巣腫瘍だと確認されました。手術当日はクリスマスでした。病院で左卵巣のみの摘出手術(腫瘍の大きさは野球のボールサイズでした)、ステージTcで種類は胚細胞性腫瘍の未熟奇形腫でした。
手術を受けた病院とは別の病院で3ヶ月の抗がん剤。肘から挿入するタイプの中心静脈カテーテル(PICC:ピック)で抗がん剤の投与や血液検査を受けていました。これが慣れるまではかなり痛くてよく泣いていたのを覚えています。
吐き気は毎日飲んでいた薬のおかげでほとんどなく、よく食べました。病院食はただでさえあまりおいしいと感じないアメリカの食事なのでどうしても受けつけられず、主人や日本から来た母に中華などを買って来てもらって食べていました。
闘病中は主人や母はもちろん、友達の優しさもとても身にしみました。普段は忙しくてめったに会わない友達も、育児に追われている友達も花を持って来てくれたりケーキをやいてきてくれたり、ランチに誘ってくれたりと心の支えになってくれました。
病気から5年目になり1年に2回だった検査が1回になり、やっとキャンサーサバイバーになりました。
抗がん剤治療を受けていた病院でHight Teaと言うイギリス式のティーサービスが週に1回あります。患者さんやその家族、誰でも参加出来ます。私も治療中はたまに利用していたけどそのフロアまで行きたくない日もありました。それが理由で私は2年前からボランティアで毎週病院で働くようになり、High Teaをカートにのせて病室まで運ぶという提案をしてそれが通ったので今では病室まで紅茶とケーキを運んでいます。
勇気づけられた言葉、場面
病室によく話をしに来てくれたナースが、彼女自身乳がんの治療をしながら私のケアもしてくれました。泣いている私に彼女はよく”3ヶ月だけ治療を我慢すれば、あとは元どおりになるから”と言ってくれてそれを励みにやってこれたと思います。