すい臓がんの体験談
悩みや不安を抱えたときにどのようにがんと向きあえばよいのか。
自分らしくがんと向きあう患者さんやご家族の体験談・メッセージなどをご紹介します。
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体験談 - 患者
- がんの治療を継続中
すい臓がん 67歳 男性 会社員
体調があまり良くない時期が続き、体がだるく感じることが多くなりました。その頃は体重が80kg程ありメタボの為かなと深くは考えていませんでした。息子に話したら、念の為PET CT検査を受けてみたらどうかと提案されたので受けることにしました。結果、PET CTの造影には映らなかったのですが、CT映像で膵管の出口に1mm以下のポリープがあり、膵管が腫れているのがわかり、精密検査を受ける事になりました。
大学病院で超音波内視鏡検査を受けたところ、年明けに入院しての膵液採取検査を勧められました。膵液採取の結果、異常細胞がみられたのです。この時点でも癌の確定はまだ出来ないとのことだったのですが、このまま経過観察するも、1ヶ月に1回検査した方がいいと提案されたので、主治医にあなたならどうしますか?と質問を投げかけたところ、私なら切りますと言われたので、手術を決断しました。
十二指腸膵頭部切除術の説明を家内と一緒に受け、大変な手術だと認識し躊躇しましたが、最後は納得の上で手術を受ける事にしました。
手術はかなり時間が掛かりました。術後は酷い痛みと、お腹から何本もの管が繋がれてなかなか大変な状態でしたが、順調に経過し退院できました。その後腸閉塞になり1ヶ月入院したり、胆管からの感染で敗血症になりかけ緊急入院となり、一時意識不明になった事もありました。
1年間は休職させてもらい、その後なんとか仕事に復帰したのですが、食事があまり取れずに体重が48kgまで落ち体力も落ちる一方でした。幸い在宅勤務が可能でしたので、以後在宅で仕事をさせてもらっています。
勇気づけられた言葉、場面
主治医が自分事と捉え「自分なら切る」とおっしゃっていただき、前に進めた事。あの時に手術をしなければ今は無かったと思います。また、会社に状態を報告した時に、何も考えずに治療に専念するよう声を掛けていただいたことです。