がんになっても -がんの治療を、その人「らしい」生活のなかで。-

アストラゼネカ

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乳がん・前立腺がん・肺がんを中心に患者さん・ご家族の体験談、高額療養費制度などの情報を紹介

私からのメッセージ

額田 勲さん
「自身のがんと向きあいながら、
地域に根ざした医療で患者さんを支える」

がんとの共存を基本に考える

――ご自身の体験を通して、医師として変わったこと、あらためて思ったことはありますか。

額田勲さん

手術後まもなく再発の可能性を告げられてから、病気と長く付きあうことを余儀なくされています。そのおかげで、あらためて現状のがん対策の問題点について考えてみたいという意欲が出てきました。
がんは非常に多様性に富んだ病気で、発生する臓器も、悪性度や治療の難易度、経過もさまざまに違います。また、その発生のしくみなど解明されていないことの多い、不確実性をもった病気でもあり、加齢とともに確実に増える病気です。

高齢者では誰もがかかる可能性がある、ありふれた病気とも言えます。
これまで、早期発見、早期治療によりいかに治癒率を上げるかを目標にして、研究や対策が進められてきました。その結果、治癒率が大きく改善したがんもあり、さらに、再発した後も進行を抑制する治療を受けながら、長期間がんとともに生きる人が増えています。

総論的にがんを慢性疾患として考え、病気と向きあっていくための新しい枠組が必要と私は感じています。特に高齢になると共存を基本に考えてもよいのではないでしょうか。糖尿病や心臓病など、罹ったら一生付きあわなければならない疾患がありますが、がんを慢性疾患と考えて付きあっていくほうが患者さんにとっていい場合が多々あると思います。また、10年生存率、20年生存率が問われる乳がんの場合などは、経過の中で長期間にわたって患者さんをサポートしていくような視点が必要です。

私自身も手術して完全に治ったわけではありません。再発を指摘されていますし、別の臓器に新たながんが発生するのではないかという恐れもあります。一生、付きあっていかなければいけない病気にかかったと思って向きあっています。

日常生活を良好に維持することが「自分らしい生き方」につながる

――慢性疾患としてのがんと向きあっていくためにはどのようなことが大切でしょうか。

私は、自分がどのように生きたいのかをしっかり考えて精神的に成長していくことが必要で、そこから新しい人生が始まると考えています。

再発の恐怖にとらわれて、効果の確認されていない代替療法や民間療法を次から次へと試す方がいます。ふさぎこんで一切外出しなくなるなど日常生活に無気力になる人もいます。気休めを言ってくれるドクターを求めてドクターショッピングに走る人もいます。

このように病気だけにとらわれていたら新たな人生のスタートをうまく切ることができません。それより担当医と相談して決めた治療を受けつつ、一方で仕事や趣味、以前からやってみたかったことに挑戦したり、長年会えずにいた人に会いに行ったり、というようなことを、計画を立てて実行してみてはどうでしょうか。計画通りにいかないこともあるかも知れませんが、小さなことでも実行できれば自信がもてますし、自分らしい生き方につながるのではないかと思います。実際、患者さんと接していて、がんになっても好きなことをやっている人は表情が豊かです。

自分らしく生きるためには、日常生活をなるべく良好に維持していくことが大切です。 現在、患者さんの日常生活を良好に維持していくことを目的とした治療がいくつもあります。 ところが今のがん医療では、どうしても治癒を目指した治療が優先されがちです。治療と日常生活のどちらを優先するか、必ずしも二者択一の選択を迫られるわけではありませんが、最終的には人それぞれの価値観に委ねられます。そのようなときに「自分はどのように生きたいか」という考えを持っていることは重要になります。

皆さまの体験が誰かの生きる力になります

「自分らしくがんと向き合う皆さんの姿、想い」
「患者さんからご家族への想い」「ご家族から患者さんへの想い」

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