がんになっても -がんの治療を、その人「らしい」生活のなかで。-

アストラゼネカ

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乳がん・前立腺がん・肺がんを中心に患者さん・ご家族の体験談、高額療養費制度などの情報を紹介

私からのメッセージ

塩﨑 均さん
自身が専門とするがんに罹患した医師が
たどり着いた「自分らしい病気との向きあい方」

最終回  一人ひとりの患者さんに寄り添う医療のために

本気で患者さんと向きあうこと

塩﨑 均さん

患者さんとより深い信頼関係が結べるからと言って、医師が全員がんになるわけにはいきません。
できるのは、本気で患者さんと向きあうことです。
しばらく患者さんと付きあうと、どんなことを大切にして生きている方なのか必ずわかります。
それを踏まえて一人ひとりにあった治療方針を立てていくことが大事です。

患者さんは、通り一遍の画一的な医療と、きちんと寄り添ってくれる医療の違いは敏感に感じ取っていて、後者であれば互いに垣根を越えて信頼関係を結ぶことができます。
それができない場合は、患者さんには自分にあった別の医療・医師を見つけるという選択肢もあるのではないかと思います。

しかし、このような医療を現場の医師だけに求めるのは厳しいという現実もあります。
さまざまな医療職やボランティアが、チームとして患者さんを支えていけるようなシステムを取り入れていければと思います。

患者さんを好きになり、諦めないこと

もう一つ、私が患者さんと医師にもいつも言うのは、たとえ厳しい状況であっても諦めてはいけない、ということです。
患者さんには「少しでも長生きしてください」、医師には「君が諦めたらその時点で何もかもが終わってしまう」と。
半年後にはどんな薬や治療法が開発されるかもしれない。
今のがん医療ではそれを期待することができるのです。

もし終末を迎えなければならない患者さんであるなら、その人がその人らしく人生の幕を閉じることができるように最大の配慮をすること。
それには常日頃からその気持ちを抱いて患者さんと接していかなければなりません。
そのためもあって、私は若い医師に教室で掲げる五箇条の心得(*1)を教育しています。
患者さんの生き様と本気で向きあえる仕事ぶり、生き方のできる外科医を育てることも、重要なテーマだと考えているからです。

塩﨑 均さん

*1【近畿大学医学部消化器外科 研修医心得】

一、
医師である前に一人の人間であれ。医師と患者さんの関係は対等には なり得ない。
二、
患者さんを好きになれ。自分自身を好きになれ。
三、
どんなことがあっても諦め手術はするな。納得するまで頑張り通す気力と体力をもて。
四、
楽しい生活を送れ。忙しさと楽しさは相反するものではない。楽しくなかったら外科をやめてもよい。
五、
みだしなみはきちんとする。元気よく挨拶する。朝八時には仕事を始める。

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「自分らしくがんと向き合う皆さんの姿、想い」
「患者さんからご家族への想い」「ご家族から患者さんへの想い」

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