その他のがんの体験談

悩みや不安を抱えたときにどのようにがんと向きあえばよいのか。
自分らしくがんと向きあう患者さんやご家族の体験談・メッセージなどをご紹介します。

みなさまの
体験談
患者
  • がんの治療を継続中

その他のがん 51歳 男性 会社員

30歳で米粒程の大きさの膀胱がんが見つかりました。血尿が出たため、検査を受けて見つかりました。若くしてがんが見つかったこと、当時息子が1歳でもあったため、激しく落ち込みましたが、妻の支えと医師の「この程度の大きさで血尿が出るのは奇跡的。命に別状はないから頑張りましょう」との励ましを受け、前を向くことができました。
手術後は3カ月毎に定期検査です。その後はほぼ毎年(長いときで2年間隔)再発の連続でした。表在性がんであったため、短期入院を繰り返すものの、仕事や日常生活に大きな支障はありませんでした。そうして20年余りがんと共生してきました。
そして2020年の3月。コロナ禍のため一度定期検査をパスしました。それから1カ月、血尿と腰の激痛が起こり、緊急に検査手術入院をしました。組織検査結果は「筋層浸潤性がん」ということで、膀胱全摘が必要となりました。
他臓器への転移はありませんでしたが、検査結果が出るまでの間は悪夢にうなされ、「そう遠くないうちに自分は死ぬかもしれない」と恐怖に怯える毎日でした。ですが、これも人生。がんは死ぬまでに多くの事前準備期間を与えてくれる神様のプレゼントである。そう考え、開き直り、どのような結果になってもそれを受け入れようと最終的には穏やかな気持ちになれました。
まだ51歳でしたので、最初は膀胱を失うことを受け入れられず精神的に病みました。しかし、家族や医療スタッフ、会社の仲間が応援してくれたおかげで、勇気を持って全摘手術を受ける決意が固まりました。自分なりにメリットデメリットを研究、家族はもとより、医師や病院付属のがん相談支援センターとも十分に相談し、自分に最も適合すると思うストーマ術(回腸導管)を選択しました。
現在は2カ月後に予定されている全摘手術に向けて、第1クールの術前抗がん剤治療中のベッド上です(全部で2クールを予定)。
抗がん剤治療はこわい印象が強いですが、恐れすぎる必要は全くないと思います。今のところ大きな副作用もなく、順調に経過しています。
まだ道半ばですが、全摘手術が終わったら、続きを書きたいと思います。
若くしてがんに罹患された方、決して悲観や絶望をしないでください。同じような経験をしてる仲間がたくさんいます。周りに応援してくれる方々がたくさんいます。これからもみんなで喜びも悲しみも分かち合いながらより良い人生に向けて進んで行きましょう。

勇気づけられた言葉、場面

臓器を取ると、生まれ変われるよ!
(抗がん剤治療入院を前に悩んでいた際、自分より先に尿管がんで片方の腎臓を摘出した会社の同僚がくれた言葉です。)

検索結果一覧に戻る