肺がんの体験談
- みなさまの
体験談 - 患者
- がんの治療を終了し、定期的な検査通院中
肺がん 53歳 女性 会社員
2018年10月、会社の健康診断で左肺に腫瘤があるとの指摘を受けた。再検査でCTを撮り、腫瘤は腫瘍であるとのこと。その場で某大学病院の紹介状をいただき、3日後に受診した。受診した大学病院での検査の結果は「肺腺がん」であった。
一緒に告知を受けた夫は、その場で号泣し狼狽し、なぜか私がなだめる羽目になり本当に困った。が、そのお陰で私は肝がすわった。とにかくもう病気でない自分には戻れないのだから前に進むしかない。頭を空っぽにして、とにかく医者の言う通りに、検査をたんたんと進めていった。
行動が早かったので、健康診断で異常を指摘されてから1カ月後には手術をおこない、左肺下葉とリンパ節を切除することができた。
病理検査の結果、心配していた転移はなく、ステージTBが確定した。今は年に数回の定期検査に行っているのみである。
今年の秋で丸3年を迎えるが、肺がんは予後が悪く、たとえ初期で見つかっても数年後に、遠隔転移することも珍しくないのだそうだ。根治を目指してはいるが、一方で再発したことのことも考えている。神様が往生際の悪い私のために、つかの間の健康をくれたのだと思って、今は日々を大切に生きるようになった。
勇気づけられた言葉、場面
主治医いわく、肺がんが初期で見つかるのはとても幸運なことなのだそうだ。
一般的に肺がんは自覚症状がない、と言われるが、実は自覚症状があった。あくまでも今思えばだが、参考までに記述する。
2017年年末に38度の高熱を出す風邪をひいた。熱が下がった後も、咳が半月続いた。この時は、病院に行かず、市販の咳止めシロップで対応した。
咳は治ったが、右肺を下にすると必ず一瞬息苦しくなるようになった。2018年5月頃には、ジムでの運動中に息切れが酷いことがあった。これは休んでもなかなかおさまらなかった。2018年夏には、原因不明の倦怠感に度々襲われる。夏バテだと思っていた。これら全てのことを私は「年のせい、50の大台に乗ったからだ」と思っていた。
が、今思えば、年末の風邪が引き金となり、波のように症状が出来てたのではないか、と思う。
風邪は万病のもと、と言われるが長引く風邪には思わぬ重病が潜んでいることがあり、健康診断で何か指摘を受けたら、冷静にすばやく検査をして欲しいと思う。