甲状腺がんの体験談

悩みや不安を抱えたときにどのようにがんと向きあえばよいのか。
自分らしくがんと向きあう患者さんやご家族の体験談・メッセージなどをご紹介します。

みなさまの
体験談
患者
  • がんの治療を終了し、定期的な検査通院中

甲状腺がん 53歳 男性 会社員

人間ドックの際に気まぐれでオプション全部盛りでつけたうちのひとつの甲状腺超音波検査にて、腫瘍っぽい影があるからとその病院の耳鼻科で再検査の指示を受けました。それまで自覚症状は何もなかったのですが、穿刺による細胞診にて80%の確率で悪性と診断。主治医曰く、経験上99%癌とのことだったので2か月後に右葉摘出手術決定。
説明では進行がとても遅い癌で、何年も前から腫瘍はあったはずだし仕事の調整とかもあるなら手術も急がなくてもいいと言ってくれた。しかし父が患ったすい臓がんは、今の自分とたいして違わない年齢で、ずっと元気だった彼から話を聞いてからたった2カ月で命を奪っていたため、不安はぬぐえなかった。実際入院の前週は自分でもわかるくらいイライラしていたと思う。自覚症状が全くなかったのに突然の癌宣告ですしね。
手術自体はリンパ節郭清の追加で時間を要した以外は事前に聞いていた一番うまくいった状況で一安心。さすがに術後は寝返りをうつのに一苦労であったが、抜糸のころには痛いなりにもまあまあ動けるようになっていた。そして内蔵系の病気ではないため、病院食が普通食であったのは気休めでもよかったことのひとつかな。
今は術後2カ月ですが、手術直後はままならなかった発声も小声なら普通に話せるようになってきました。あとは飲食の際にのどの力の入れ方を気を付けないと上下とも変なところへスルーしてしまうので食事にはまだ集中力が必要です。
また、体力が落ちて疲れやすくなったような気もするのですが、毎週やっていた運動を休んでしまったのでそのせいだとして元の体力に戻せるようそれまで以上に張り切っています。
思い返せば血縁者3人が同病気になっており(叔母、従姉、従姪 みな20〜30代で発症)、女性に多い病気と聞いていましたが自分がなった以上は子(男)にも若いうちから検査を受けさせ、また早めにがん保険も加入させようと思っています。
今後の経過観察については、主治医が近場の大病院に転勤になるようでそちらへ通うことになるようです。

勇気づけられた言葉、場面

10数年前に扁桃腺摘出をしていたのですが、甲状腺がんの方が医者的には手術が(!)、患者的には術後がそれより全然ラク、という若い主治医の言葉で、大丈夫だと自分に言い聞かせられるようになりました。
これから治療を受けられる方へ、主治医の言うことをちゃんと聞いていればあなたもきっと大丈夫です!