卵巣がんの体験談

悩みや不安を抱えたときにどのようにがんと向きあえばよいのか。
自分らしくがんと向きあう患者さんやご家族の体験談・メッセージなどをご紹介します。

みなさまの
体験談
患者
  • がんの治療を終了し、定期的な検査通院中

卵巣がん 41歳 女性 

平成10年に会社で受診した子宮がん検診の際に、医師から腹部に大きな腫瘍があるようだから至急再診するように言われ、再診、総合病院へ通院などを経て、翌月には総合病院の産婦人科に入院していました。
医師の話から、腫瘍は赤ん坊の頭くらいあるとのことでした。高確率で悪性腫瘍であることが予測できましたので、仕方がない、この事実を受け入れるしかないという気持ちでした。

結婚5年目になるものの子供がいませんでしたが、食後の腹部の激痛や、不正出血など、今思えば症状はありました。
はじめての入院が、産婦人科ということで、病棟から聞こえてくる新生児の強い泣き声に、ああ、こうやって命は繋がっていくんだな〜、去る者、生まれる者、生まれ、死んでと。
私にとって、産婦人科に入院できたことは精神的にとてもよかったと思っています。(産婦人科がつらかったという逆の意見も聞きますが。) 最初の入院で左の卵巣を取り、子宮と右卵巣はまだ妊娠できるかもという気持ちがあったので残しましたが、3年後、やはり無理だと思い、とりました。

今、9年目、腫瘍マーカーもあがらず、検査もそろそろやめようと思っています。私の知っている他の患者さん3名は再発の傾向があったそうで、転移しやすいと聞いていましたので、たまたまラッキーだったのかもしれません。
今は仕事も続け、大人ですがクラッシクバレエや太極拳を習いはじめ、自分の体の声を聞くようなつもりで練習に励んでいます。

勇気づけられた言葉、場面

病棟で、長野オリンピックを見ていました。スキージャンプで劇的なメダル獲得をみることができました。オリンピック開会式でベートーベンの第九が歌われ、その日本語歌詞に涙しました。世に暗黒の雲が覆っても、一筋の光があらわれ、やがて世界は光につつまれる、そんな歌詞だったと思います。

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