肝臓のがんには肝細胞ががん化した「肝細胞がん(肝臓がん/肝がん)」と肝臓内を通る胆管に発生する「肝内胆管がん(胆管細胞がん)」の2種類があります。肝臓がんは再発する確率が高いがんで、他の臓器への転移も見られます。
「沈黙の臓器」と呼ばれる肝臓は、がんの早期では症状があまりなく、進行すると腹部のしこりや圧迫感、痛みなどがあらわれる場合があります。
肝臓がんの発生要因にはB型肝炎ウイルス、C型肝炎ウイルスの長期にわたる持続感染があり、その他の要因として多量の飲酒、喫煙、肥満、糖尿病なども指摘されています。最近はウイルス感染以外の要因として「脂肪肝」が注目されています。
1年間に肝臓がんと診断される人は10万人あたり31.4人、比較的男性に多く発症する傾向があり、女性の粗罹患率は男性の半分程度です。主な治療法は肝切除、ラジオ波焼灼療法、肝動脈化学塞栓療法で、がんの進行度や肝臓の状態によって選択されます。また、分子標的薬を使った薬物療法、肝移植、放射線治療もあります。
出典:
国立がん研究センター がん情報サービス「それぞれのがんの解説」
国立がん研究センター がん情報サービス「がん登録・統計」(2015年)
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2021年9月更新