肝臓で作られる消化液の胆汁は胆管を通じて十二指腸へ送られます。胆のうはこの胆汁をためておく袋状の臓器で、胆汁を胆管へ送る働きがあります。胆汁を十二指腸に送る「胆管」と胆汁をためておく「胆のう」、そして十二指腸につながる乳頭部までを総称して「胆道」と言います。この部分にできるがんは部位によって「胆管がん」「胆のうがん」と呼ばれます。
胆管がんは胆管の上皮に発生し、発生箇所によって分類されます。特に肝内胆管に発生したがんは胆管細胞がんとも呼ばれ、肝細胞がんとともに原発性肝がんとして扱われます。胆管がんの症状には黄疸や腹痛、体重減少などがあります。胆のうがんは胆のうや胆のう管にできたがんです。初期は無症状ですが、進行するにつれ、腹痛や悪心嘔吐、黄疸などの症状が見られます。
胆管がん、胆のうがんを合わせると、1年間に初めて診断された人は10万人あたり17.5人。70歳以上の高齢者に多いがんです。
治療法は胆管がん、胆のうがんともに手術が治癒を期待できる唯一の方法になります。進行度や体の状態により手術が出来ない場合は薬物療法や放射線療法が適応されます。
出典:
国立がん研究センター がん情報サービス「それぞれのがんの解説」
国立がん研究センター がん情報サービス「がん登録・統計」(2015年)
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