乳がんは大別すると母乳を運ぶ乳管に発生する「乳管がん」と母乳を作る乳腺を構成する小葉の「小葉がん」がありますが、乳がんの多くは乳管がんです。
自覚症状としては乳房のしこりやひきつれなどの皮膚の変化、乳房近くのリンパ節の腫れなどがあります。
発生要因には女性ホルモンのエストロゲンが関わっています。エストロゲンが体内に多い場合や閉経後のエストロゲン補充療法などは発症リスクを高めます。その他にも低年齢で初潮を迎えた、閉経が遅い、出産経験がない、飲酒や運動不足などの生活習慣、肥満などの要因がリスクを高めます。また乳がんの一部には遺伝の影響も関わっています。
1年間に10万人あたり133.4人が乳がんと診断され、女性のがんの中で最も多いがんです。年齢別では30歳代から増え始め、60歳代まで増え続けます。また、まれに男性も罹患しますが、その頻度は女性の1%程度とごくわずかです。
乳がんの治療法は手術が基本ですが、その他にも放射線治療、薬物療法があり、進行度や体の状態により、単独での治療や組み合わせての治療が選択されます。
出典:
国立がん研究センター がん情報サービス「それぞれのがんの解説」
国立がん研究センター がん情報サービス「がん登録・統計」(2015年)
がん種はメニューから絞り込みができます。
2021年9月更新