甲状腺は気管の前にある臓器で、のどぼとけのすぐ下に位置しています。基礎代謝の亢進や脳や骨の成長などを促す甲状腺ホルモンを生成し分泌する働きがあります。甲状腺がんとは甲状腺の一部にできた悪性腫瘍を指します。発生の要因は若年期、特に小児期の放射線被ばくです。また、甲状腺がん、特に甲状腺がんの中でも「髄様がん」と呼ばれるがんにかかった人の血縁者は、甲状腺がんを発症しやすいと考えられています。
一般的な症状はしこり(結節)で、場合により違和感や呼吸困難感、声のかすれなどが出てくることもあります。1年間に10万人あたり12.2人が甲状腺がんと診断されていて、若い女性に比較的多く、20〜30歳代の女性がかかる主ながんの一つです。
検査方法には触診、超音波(エコー)検査があり、検査で甲状腺がんが疑われる場合はさらにCT検査、シンチグラフィ検査、病理検査などがおこなわれます。
治療法には手術、放射線治療、薬物療法などがあり、進行度や状態によって選択されますが、基本的には手術による治療が中心となります。
出典:
国立がん研究センター がん情報サービス「それぞれのがんの解説」
国立がん研究センター がん情報サービス「がん登録・統計」(2015年)
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